パリの船に思う

December 23, 2015

 

建築家フランク・ゲーリーの作品を見て。

先日表参道のルイ・ヴィトンで開かれている、フランク・ゲーリー パリ - フォンダシオン ルイ・ヴィトン建築展に行ってきました。ルイ・ヴィトンのための建築物の発想から最終形までのプロセスを見られる小さな展示です。

 

パリとかルイ・ヴィトンとかは置いておいて、とにかく何かを創作するための半端ない熱量を感じました。建築家自身が形容する「フランスの深遠な文化的使命を象徴する壮大な船」という建築ビジョンが、はみ出た感覚で素晴らしいです。また建築物の流線を形作る屋根のピースを、ひとつづつオリジナルで制作していたりなど、細部へのこだわりも容赦ないです。創作する側からすれば、当然のことかもしれないですが。

とにかく程々ってのは必要なくて、パリを象徴する船を作りたい!となれば、これ位の尺度で物事が進むのでしょう。例えば、東京のど真ん中にに誰もが楽しめるスポーツの宇宙船を作りたい!となれば、撤回されたザハの新国立競技場案でよかったはず。だと、個人的には思っています。お金は予想以上にかかるかもしれないけれど、今までに感じることもなかった“何か”を提供してくれる可能性があって、そんなワクワク感はお金には代えがたい気がしますので…、残念ですね。

 

オリンピックでは契機にならないことが判明しましたが、コスパコスパ言わないで、日常に入りこむ創作がどれだけ生活の中で気持ちを豊かにしてくれるか。一度でもそれを考える機会が、いまのこの国に訪れることを願っています。

 

Fondation Louis Vuitton Bilding in Paris by Frank Gehry

October 17th 2015 - January 31st 2016 エスパス ルイ・ヴィトン東京

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